英語で書くのとドイツ語で書くことの違い

ある席で、友人(と書いたが、正確には大学の先輩だ・・・)が、以下のような趣旨のことを言っていた。文章を書く、ということについて4人で話していた時のこと。

ドイツ語で文章を書くと、英語で文章を書くよりより厳格さ、ドイツ語らしさを求められる。英語は、ネイティブでない人も含めて様々な人が英語で文章を書くためか、多少癖のある文章を書いても、読み手が慣れているからあまり厳格に直されない。しかし、ドイツ語の場合、ドイツ語で文章を書くのはドイツ語圏の人に限られるから、少しドイツ語として癖のある文章を書くと、すぐ直されてしまう。

なるほど、確かにそうかもしれない。英語の文章の文体とか癖のバリエーションの方が確かにドイツ語より多そうだが、文章の添削というところにそれが及んでいるとすれば面白いことだ。

日本の首相が来ても関心外なのだろうか?

先日に麻生首相がチェコやドイツを訪問して、EUのバローゾ委員長やドイツのメルケル首相と会談したらしいが、そのことがドイツ語圏ではニュースとしてほとんど報じられていなかったことが興味深い。日本の首相が訪欧しても、もはや関心の外になっている、と言うのが実情なのだろうか?ちなみに、その裏では、イタリアの首相ベルルスコーニのスキャンダルが多く報道されていた。

関心外だとしたら残念なことだが、実際問題として、ころころ首相が替わってしまうせいか、こちらの人はほとんど日本の首相の名前を覚えていない。その代わり、「酔っぱらって記者会見をした財務大臣が辞任したこと」だの「農林水産大臣が在職中に自殺したこと」は結構よく知られているし、”The Drunken Finance Minister”はネタになっていたりもする。誠に残念。

余談だが、ベルルスコーニが首相となったイタリアの総選挙の前後に、ウィーンのワイン屋”Wine & Co.”はイタリア産ワインすべての30%引きセールをやっていた。ベルルスコーニ当選のニュースを聞いて残念がっているイタリア人の友人に、ドイツ人の友人が「イタリア全部は3割引バーゲン中だぜ」と言って笑っていた。こういう政治家に絡むジョークに関しては、かなりウィットが利いている。

ちなみに、ロシアのプーチン首相が東京を訪問していることは、こちらでもしっかりと報道されている。

Eröffnung der Wiener Festwochen

Eröffnung der Wiener Festwochen im Rathausplatz!

ウィーンでは5月に「Wiener Festwochen」というイベントが開かれる。5月8日からの5週間に渡って、様々な演奏会、演劇、その他のパフォーマンスなどが上演される。金曜日にそのオープニングイベントが市庁舎前広場であったので、誘われたので行ってきた。ウィーン歌謡(Wiener Lied)とポルトガルのファド、フランスのシャンソン、そしてジャズを組み合わせたステージでなかなか楽しい。中でも”Florisdorfer Bahnhof”というウィーン歌謡のノリが気に入った。しかしずーずーのウィーン弁で唄っているから、ほとんど何を唄っているか分からない。せいぜい分かったのは「Bahnsteig」(プラットフォーム)くらいだ(苦笑)

この先、Festwochenの一環として様々な舞台芸術イベントが行われる。アーティストの出自は28ヶ国に及ぶそうだ。日暮れも長くなって、外でビールを一杯、も楽しい季節だけれども、シアターの中で音楽や演劇に触れるのも良いだろう。

[Update] カードに二重請求が来た、その後の顛末。

オーストリアにある旅行会社のSTA Travelで、ANA発券のウィーン発日本往復の航空券を購入した。驚くほど安い519.74ユーロ(68,000円程度、諸税込み)なので飛びついてしまった。ラッキー。ちなみにSTA Travelはロンドンに本社がある世界規模の旅行代理店で、日本にも支社がある。

しかし、買った後が面倒だった。まずひとつ目。航空券を購入した日付でAll Nippon Airwaysの名義でカードに請求が来る。請求額492.74ユーロ。なんかおかしいぞ?と思うがとりあえず放置。

その6日後、同時にSTA Travelから郵送で領収証が送られてくる。領収額519.74ユーロ。最初の請求額と同じだ。さらにクレジットカードで引き落とした旨の利用控えが入っている。なんだか嫌な予感がする。オンラインでクレジットカードの請求を確認してみると、領収書と同じ日付けでSTA Travel名義でカードに二つ目の請求が入っている。請求額519.74ユーロ。二重に請求された。

航空券はAmadeusという予約システムを使っているのがSTA Travelからの予約確認メールでわかったので、Amadeusの予約確認サイトで航空会社(ANA)の予約番号を割り出して、今度はANAのウェブサ イトで予約番号からチケット控えを印刷して運賃の詳細を調べてみた。そうすると、どうやらANAの請求額は、航空券本体分399ユーロに、ANAが徴収する税金93.74ユーロを足したモノ であることが判明した。

これはどうやらAll Nippon Airways名義の請求がおかしいぞ、と思い、とりあえずANA欧州カスタマーセンターに調査を依頼。1日かかって欧州の本部があるロンドンと、オーストリアを担当するデュッセルドルフの支社内を調査してもらったが「そのような請求は作成が確認できない」とのこと。予約システムのエラーではないかとの回答だった。ロンドンにあるカスタマーセンターと、4回くらい電話のやりとりをした。こういうときの日本の企業の対応は素晴らしい、と改めて感心する。

しかし、いずれにしてもANAでは対応できないようなので、今度は旅行会社のオフィス(幸い研究室から徒歩3分くらいの所にある)にカードの請求明細のプリントアウトと航空券一式を持参して事情を説明したら、ウィーン市内の本部に電話をしてくれて、「ああ、うちのコンピュータの間違いだわ」ということになって、過剰に請求された額の返金がすぐに決定。カードの請求明細に二重に入っていることを見ただけで「間違いだね」と判断してしまい、その他確認は一切なし。こんな簡単でいいんだろうか?ともかく、過剰に請求された額を、クレジットカードに返金してくれることになった。

余談だが、旅行会社のカウンターのお姉さん、チョコレートムースを食べながら応対してくれた。お茶を飲みながらとか、クッキーを食べながら、くらいはよくあるけど、チョコレートムースは初だった気がする。ちなみに「お姉さん」と書いたが、日本の旅行会社の社員のイメージとは全然違って、ピアスいっぱいの高校生みたいな風貌で「Tokio Hotelのファッションを真似た」と言えばイメージが浮かぶ方も読者の中にはいるかと思う。

とりあえず、これでことが済んだ気がするが、3日経った今日になっても、カードの口座にまだ返金されてきてはいない。まあ、ここはオーストリア。焦らずゆっくり待ってみる。

5月11日追記:

その後、、返金されて無事解決。金曜の午後にSTA Travelから電話がかかってきて(最初めちゃくちゃなウィーン訛りで何を言ってるのかさっぱり分からなかった!)、オーストリアの銀行口座に返金するという。口座番号を聞かれたので、それを伝えた。その結果、5月12日付け(今日11日なんですけど)で、492.74ユーロが、自分の銀行口座に返金されてきた。めでたしめでたし。

全体としては面倒くさかったけど(そりゃそうか)、結果的に面白いことになった。クレジットカードの円建て利用枠の492.74ユーロ相当分が、比較的よいレートでユーロに現金化されて、おまけにマイレージがついてきた、ということになった。

クレジットカードに登録されている日本の口座から円が引き落とされてその額がユーロのキャッシュになることになったわけだが、不幸中の幸いといったら大げさだが、STA Travelの手違いで引き落とした日は円高が進んでいた日なので、なかなかよいレートで492.74ユーロが円に換算されていた。さらに、クレジットカードのポイントがそっくりもらえることになった。航空会社のマイレージと提携したカードなので、数百マイルが旅行会社のミスのおかげで手元に転がり込んだことになる。

この円からユーロへの交換は自分で望んで行われたわけではないから、やっぱり悔しい気もするが、まあ多少は得をしたので今回は許してあげよう。しかし、やっぱりいろいろ面倒なので、こういうミスはやめてほしい。

世界で最も「生活の質」が高い都市

ウィーンは世界で最も「生活の質」が高い町だそうだ。

ウィーンのトラム乗り場のひとこま

イギリスのMercerという会社が、Quality of Livingというインデックスを都市ごとに作成して公開している。その2009年版が出ているのだが、それによれば、同社のインデックスで最高位はウィーンだそうだ。昨年の2位から上昇。昨年1位だったチューリヒが2位に後退、というところだ。このインデックスは、政治的・社会的環境、経済的環境、社会的・文化的環境、医療、教育、自然環境、公共サービスと交通、レクリエーション、消費財、住居について各項目を評価して出しているそうな。

3位以下は、ジュネーブ(スイス)、バンクーバー(カナダ)、オークランド(ニュージーランド)と続いて、アジアで最も評価が高いのはシンガポール(26位)、日本の都市で最もランクが高いのは東京は35位で、アメリカのボストンとタイである。

興味深いのは上位10都市中6都市がドイツ語圏(ドイツ・スイスのドイツ語圏・オーストリア)の都市だということ。一方で、イギリスやフランスの都市は少ない。戦災で破壊された旧市街を「元通りに」復元したドレスデンを持ち出すまでもなく、ドイツ語圏の都市は、歴史に重ね塗りするように造りあげられている町が多いから、それもうなずけることだ。

さて、ウィーン。確かに、何処へ行くにも、市内を移動するにも公共交通も自転車も便利だし、様々な食べ物が安価に手にはいるし、水道水の質もきわめて高いし、政治的にも安定していると言えるし、外国人である私にも、きわめて住みやすいところだ。住んでいてストレスの少ない町である。

トレビチとテルチとジンドリシューフ・フラデツ

レンタカー屋のSixtで格安のオファーがあったので、車を借りて、チェコのモラビア地方にあるTřebíč(トレビチ), Telč(テルチ), Jindřichův Hradec(ジンドリシューフ・フラデツ)の3つの小さな町を回ってきた。ちょっとしたgetaway。気がついたら10人の多国籍大所帯で2台の車に 分乗。ちなみにフランス、スペイン、イタリア、ドイツ、日本という大所帯。3つの町は、どれもウィーンから車で片道2時間半程度の所にある町なんだけど、 列車を使うと遠回りになって片道5?7時間はかかってしまう。

トレビチのユダヤ人地区の路地。

トレビチの町はユダヤ人地区で知られる町で、このユダヤ人地区、丘の裏手にあるユダヤ人墓地、さらにこれに隣接する地区にあるカトリックの修道院が世界遺産に登録されている。あまり観光地化していないせいで、地元の人がのんびりビールをカフェで飲んでる姿がちらほら目につく程度の静かな町。

テルチの広場に立つ家々の破風は色とりどり。

テルチは、バロック風の色とりどりの破風に囲まれた広場で知られる町。破風には飾り窓がついたものも多い。広場をぐるっと巡るようにアーケードがある。町の周りを池で囲まれていて、なかなか強固に守られている。ここもやはり世界遺産に登録されているが、チェスキー・クルムロフなどと同じように、現在のチェコ共和国が成立したのと同じ時期に登録された町。ここまではトレビチから車で30分。

さらに車で30分ほど西に進んだジンドリシューフ・フラデツは日没寸前で余りよく見ることができなかった。ちょっとだけ町歩きをして、バーみたいなところで夕ご飯。「おばあちゃんの煮込み鍋」という名前の、ジャガイモ、ザウアークラウト、ベーコンを煮込んだ料理は旨かった。

残念なのは、車を運転していたせいで、チェコのビールが飲めなかったこと。レストランとかカフェで飲んでも0.5リットルのドラフト・ビールが1杯23コロナくらい、つまり1杯100円ですよ!今度はどこかに列車で行ってビールを飲んでこよう。

帰りにオーストリアの国道を時速100km前後で飛ばすのは面白かった(オーストリアの一般道の制限速度は時速100km)。しめて1日の走行距離は400km。トヨタのRAV4のディーゼル君が頑張ってくれました。

Kurischblüte Sakura

Cherry Blossom in Vienna 1

Cherry Blossom in Vienna 2

This is not about the movie…. Nice cherry blossom I found on the Raxstrasse in the 10th district of Vienna a week ago. Cherry blossom is always beautiful under the blue sky. This is not Someiyoshino (a spiciy of the blossom […]