ヨーロッパのあちこちの小規模な工事現場には「Takeuchi」という会社の建設機械が使われていることが多い。水道管の補修とか、そういう小規模な工事現場だ。そして「建設機械」と書いたが、まず100%小型パワーショベルだ。
さて、この「Takeuchi」だが、先日見学に行ったローカル線の駅の構内改良工事に使われていて、「どう読むのか?」と自分の教授に聞かれた。なるほどこれを真っ当にドイツ語読みすると「タコイヒ」になる(考えたこともなかった!!!!)。いやいや日本語読みして「タケウチ」ですと教えておいた。
しかし、この会社、日本語の名前なのに、日本で見た記憶がない。そういう話しを某日本の教授としていたときは「コマツの海外ブランドだったりして」なんていう話しもあった。しかし、調べてみると、この会社は長野県の、上田市から近い埴科郡坂城(さかき)町に本社を置く「竹内製作所」という会社だそうだ。英語社名は “TAKEUCHI MFG. CO., LTD.” 従業員数が426人だから、中小企業とはならないが、決して大会社というわけでもない。
軽量小型で小回りが利き、さらに360度回転できる性能が評価されてよく使われているようだ。欧州市場向けのうち、イギリスとフランスには子会社があり、オーストリア、スイス、スペイン、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、クロアチア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ向けへは、オーストリア西部フォアアールベルク州に本社を置いている “Huppenkothen GmbH & Co KG” が販売しているそうだ、とドイツ語版ウィキペディアに書いてある。他にアメリカと中国に子会社があるそうだ。中国子会社の竹内工程機械(青島)有限公司では現地生産もしているそうな。
こういう小さめの会社が世界で大きく頑張っているって、なんだか頼もしいし面白い。そして、知らない世界がたくさんあるものだ。