アクセス解析をたまーに見ていると、興味深いことに、「ドイツ 入国カード 書き方」とか「イタリア 入国カード 書き方」など、入国カードの書き方を探して検索してくる方が結構多い。多分「アメリカ 入国カード 書き方」とか検索すれば、いくらでも検索結果は出てくるんだろうけど、ドイツとかイタリアとかフランスとかオーストリアなどの入国カードの書き方を調べてもわからないであろう。理由は単純で、そもそも入国カードなんてものがないのだ。旅行の出発まえに準備は万端にしようというスタンスは大いにすばらしいと思うのだが、入国カードがそもそもない国の入国カードの書き方を案じても仕方ない、ということになる。
シェンゲン協定に加盟している国以下の国では、「入国カード」なるものはそもそもない。パスポートコントロール(入国審査)では、パスポートさえあれば十分である。
シェンゲン協定加盟国は、2009年8月時点で、
- オランダ
- ベルギー
- ルクセンブルク
- フランス
- スペイン
- ポルトガル
- イタリア
- ギリシャ
- マルタ
- オーストリア
- スイス
- リヒテンシュタイン
- チェ コ
- スロバキア
- ポーランド
- ハンガリー
- スロベニア
- リトアニア
- ラトビア
- エストニア
- フィンランド
- スウェーデン
- ノルウェー
- アイスランド
- デン マーク
- ブルガリア
- ルーマニア
- およびこれに準ずるバチカン、モナコ、サンマリノの各国
パスポート以外の書類が必要になるのは、規定の滞在許可申請免除範囲の日数以上(日本国籍保持者の場合、原則6ヶ月の間に90日間を超える場合。ただし北欧5カ国やオーストリアのように多くの例外がある)滞在する場合で、この場合は滞在許可(査証ではない)を申請する。ドイツやオーストリアのように、現地に到着後に当該の州政府に申請する制度になっていることも多い。(詳しくは各国大使館領事部のウェブサイトを参照)
以上、これから検索してくる方のためになれば。
8月25日:記事を編集し、読みやすく再度レイアウトした。ついでに追記。
イギリスはシェンゲン協定に加盟していない。現在でも入国カードを書く必要がある。氏名・パスポート番号・滞在先などを書くだけの簡単なものだ。
また、シェンゲン協定に近隣するクロアチアなども入国カードはない。
余談だが、多分、世界で最もフクザツな入国カードの一つを準備している国は日本だろう。外国籍の人が日本に入国する時には、「入国カード」(外国人出入国記録用紙)を記入せねばならないが、驚くことに、所持金を書く欄まである。おまけに顔写真と全ての指の指紋を取られるんだから、入国するだけでも面倒な国だ。現物を見たことがない方も多いと思うが、法務省入国管理局がサンプルをウェブサイトで公開(PDF)している。
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