6月に乗ったときと今月乗った時で、オーストリア航空の機内サービスにいくつか差があった。
- 搭乗時に配布されていたペットボトル入りミネラルウォーターがなくなった。(ウィーン発のフライトはオーストリア航空用のラベルが貼られていた500mlのものが以前は配布されていた)
- 機内食の献立が英語、独語、日本語で書かれたメニューの配布がなくなった。(まあこれは無くてもよいものだよね。)
- シベリア上空を飛行している(多くの人が寝ている)間にオレンジジュースや水をグラスに入れて歩き回って配布するサービスが無くなった。(言えばもらえるが。)
オーストリア航空は、JALの1/8ほどとはいえ、2009年第1四半期に8800万ユーロ(120億円弱)の大赤字を出して(JALの第2四半期の赤字は990億円)、政府も株式売却の意向を以前から示していたこともあって、買収交渉を急いでいた。ロシア系の投資銀行とルフトハンザ・ドイツ航空が有力だったが、結局後者に落ち着いた。7月末にEUからOKが出たことを受けて、今月初頭にルフトハンザ・ドイツ航空に救済合併された。大衆紙では「制服は赤のままでよし、財務は赤はだめ」という見出しでちょっと揶揄されたりしている。2010年(2011年だったかな)には黒字化を目指すのが親会社ルフトハンザの指令だそうだ。
そういう事情があるから、これらサービスの簡素化は赤字解消へ向けた細やかなサービスの削減、であろう。他の航空会社ではほとんどやっていないサービスだし、別にやらなくてもいいようなものだから、廃止されても別に構わないだろう。
ちなみに、以前から、ウィーンの空港でのチェックインは、原則として、自動チェックイン機を使うかウェブでオンライン・チェックインをする方式のみとなっている。カウンターにあるのは、バゲージ・ドロップのみ。東京行き専用に日本人を配置したチェックインカウンターがあったのは、もはや昔の話しだ。
ところで、オーストリア航空(に限らないと思うが)の飛行機が成田に着くや否や、ボーディング・ブリッジを出た先で、ANAの職員が、乗継ぎ時間の短い乗継ぎ客の名前を書いた紙を持って4?5人がずらっと並んで待っているが、よくあれだけ人件費をかけていられるものだなあと、ちょっと感心してしまう。むしろ乗継ぎ用の案内モニターを倍増した方がいいんじゃないだろうか?
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