スカイヨーロッパなき後

スカイヨーロッパの倒産により生まれた空白を埋めるかのように、相前後していくつかの格安系航空会社がウィーンに触手を伸ばし始めている。

一つは、ルーマニアのBlue Airだ。スカイヨーロッパを埋め合わせるかのように、突然9月14日からウィーン?ブカレスト・バネアサ線を1日1往復運航し始めた。ウィーン空港のプレスリリースの方が後追いになるほどの迅速な開始。このほかにも、すでにウィーンからルーマニア北東部のモルダヴィア地方の主要都市スチャーヴァ(Suceava)や、ハンガリーに近いトランシルバニア地方の都市Baia MareやCluj Napocaまでの路線を開始、あるいは開始をアナウンスしている。

このほかに新規参入するのはWizzAir。ブラティスラバからローマまでの路線を開始する。大手のライアンエアー (Ryanair) も同様にローマ路線をスタートさせる。

さらに、オーストリア航空のルフトハンザ・ドイツ航空との経営統合後をも含めてにらんでいるのが元F1レーサーであるニキ・ラウダが経営するFlyNiki. まだ何も発表されていないが、東欧方面へのネットワーク拡大を狙っているとされている。

Blue Airの迅速さはなかなかだ。それに、ブカレスト側のスカイヨーロッパの地上取り扱いを代行していたのもBlue Airだから、委託元がつぶれた途端にそのビジネスをもらったようなものだろう。(ブカレスト-ウィーン線はスカイヨーロッパの路線の中では比較的収益性が高かったと見られる。)いやはや、航空会社の世界はめまぐるしい。

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