マスター・コース・ステューデントとか。

日本人の口から耳にする英語で、しばしば変だなと感じるものがいくつかある。日本語の直訳をしたら、意図する意味と変わってしまったもの、と言ってもいい。いくつか例を挙げておこう。

一つは”master course student”とか”doctor course student”という言い方。「修士課程の学生」「博士課程の学生」を訳したいのだろうが、これは”master student”と”doctorate” がそれぞれ正式。courseを入れてしまうと、「学位取得は目指していないが在籍している学生」というようなニュアンスになってしまう。ちなみにドイツ語でも”Masterstudent”と”Doktorate”になり、やはり同じだ。

それから気になるのは「久しぶり?」を無理やり翻訳しようとすること。”It’s long since we met last time.”とか無理やり言えなくもないが、そもそもこちらの人はこのような挨拶の仕方をしないので、どうにも長ったらしいへんてこな挨拶になってしまう。逆に”Hey what’s up?”を日本語に訳すと変なのも同じだ。こういう場合は”How are you doing?”とでも置き換えるのがいい。

似たように、「がんばって」もかなり翻訳に無理があることがある。場合によっては”I wish you do your best!”とか”Good Luck on your … “みたいにも言えなくはないが、すべてがこう訳せるわけでもない。時には(特にメールの末尾など)、”Cheers!”とか”CU”とか入れたほうがいいかもしれない。

これらとは逆に、あまり慣れている日本人がいないなあ、と思うのは “google it!” とか “e-mail me!” とか “facebook me!” みたいな言い方。学校で習ってきた英語にはほぼ間違いなく出てこないと思うのだが、日常ごく普通に使われている表現だ。ドイツ語でも”googlen”といったり”e-mailen”と言ったりする。要するに、英語でもドイツ語でも、googleもe-mailもfacebookも動詞として使われているということ。日本語だって「ぐぐる」とか「メールしてね」とか言うじゃないか。

とまあ、最近気になる日本語直訳っぽい英語をちょっと並べてみたりしたわけだ。また思いついたらこの手の話は書き足していこうと思う。

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