ウィーンの冬の楽しみといったら、クリスマスマーケット(Christkindlmarkt)だ。ウィーンの市庁舎前を筆頭にして、Altes AKH(ウィーン大学のキャンパス)、美術史博物館と自然史博物館の間、ベルヴェデーレ宮殿の前、シェーンブルン宮殿の前、カールス教会の前、シュピッテルベルクなど、挙げ始めたらキリがない。特に市庁舎前のマーケットはヨーロッパでも有名なものだ。また、マーケット以外にも、路上に出ている露店は多い。
このクリスマスマーケット、農閑期の農家や地方の工房の「出稼ぎ先」のようだ。露店の小屋にはたいてい営業者が書かれているが、シュタイアマルクやブルゲンラント、ニーダーエスターライヒ、オーバーエスターライヒあたりのものが多い。ウィーンのクリスマスマーケットでは少し高めにモノが売れるから、稼ぎもいいのだろう。
また、今年は市内各所のイルミネーションに白色LEDが多用されるようになった。中心部のグラーベン通りの電飾は、形こそ同じだが、白熱電球の色から白色LEDの色へ変化。透き通った感じが増した(好みは別れるだろう)。
10月の後半から11月半ばまでのウィーンは、空も街も灰色でひじょうに鬱屈した街になる。ところが、11月中旬にクリスマスマーケット始まると、途端に華やかになるのだ。この華やかな雰囲気は、延々と年明けまで続く。

ウィーン市庁舎とその前の広場で行われているクリスマスマーケット。多くの人でごった返している。

市内の目抜き通りグラーベンのイルミネーション。
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