雪が降る、雪が解ける、雪が落ちる

東京がそうであるらしいように、ことしはウィーンでも雪が多いようだ。確かに、昨年や一昨年より雪の日が多い気がする。積もる量も多い。12月にはマイナス15度まで下がった日もあった。(その日は土曜日で、友人らとクリスマスマーケットに行こうと思ったが、さすがに諦めた。)最近は気温は穏やかで、最低気温はマイナス、日中数時間だけプラスの気温になる、という日が多い。

さて、雪そのものを見ているのは楽しいのだが、問題は降った後に少しだけ暖かくなった時である。まず厄介なのは、大量の融雪剤。これで雪が解けて黒くなって見栄えが悪いし、靴にも融雪剤が付着してしまい白くなる。

それ以上に危険なのは、解けた雪が屋根から落っこちてくることだ。ウィーンで特に危ないと感じるのは、雪がプラスの気温の日に一度溶けかかったものの、屋根の上に溜まったままになっていて、それが夜になって凍り付き、次の日(あるいは翌々日以降)に気温が再度プラスになった時に、氷ごと一気に落ちてきてしまう、というケースだ。この間も、目の前1メートルくらいのところに、30cm×15cm×10cmくらいの大きな氷雪の固まりが落ちてきた。5?7階建ての建物の屋根から落ちてくるから、それなりのスピードになっているし、重たいので破壊力がある。頭を直撃したら即死するのではないかと思うほどだ。

また、山間部で危険なのは屋根からのなだれ。1m以上屋根に積もった雪が、少し暖かい日になると「どさ」っと落ちてくるのだ。この間、1m×1.2m×70cmくらいの雪の固まりが、自分の10m先くらいで屋根から落っこちてきた時はびっくりした。直撃されたら、首の骨くらいは折りそうだ。

雪そのものは見ていて楽しい。郊外に行けばきれいな雪景色が見られるし、ウサギが雪野原を駈けているのを見たりするとほのぼのする。だが、街中の雪だけは、どす黒くなってしまったり、暖かい日に上の方に注意を払っていないといけないという点、厄介だ。

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