日本でも今日になって邦人旅行客が帰国できないなどの問題で多少ニュースになっているようだが、エジプトで現在進行中のことなんて多くの人にとって は「遠い世界の他人事」なのではないだろうかと思う。日本語ではいる情報は限られている。日本政府がエジプト航空に運行を求めたり、チャーター機の手配を 「検討」している間に、トルコ政府はエジプト国内にいる自国民を脱出させるためにチャーター機の派遣を決めて、米国も決定したというような情報が流れている。
カタールのテレビ局アルジャジーラの英語版ストリーミング放送は、関連情報を連続的に流し続けている。今これを書いている間にも、ムバラク大統領がどうやって権力を掌握したかや、ナセル時代から、中東戦争を含めたエジプトの戦後政治史をリビューする番組を流している。興味深いことを紹介しておく。アルジャジーラの記者は同国内で取材を制限されているようだが、記者がツイッターを使って情報を流し続けている。日本のメディアでは考えられないことだろう。むろん、このツイートは誰だってフォローできる。
ま た、興味深いのは、筆者のドイツ語コースの同級生など、フェイスブックに Friend として入っているエジプト人は、反政府デモの案内を全員に転送しているようで、私の元にも毎日のように案内が届く(むろんカイロでのものだから案内が来て もどうしようもないが・・・)。
今後どのような展開になるのかは現時点では予想のつけようがないが、状況によっては中東の政治が大きく変ることになると思われる。特にエジプトのムバラク政権が崩壊した場合、他国の親米政権が連鎖的に崩壊していくようなことになる可能性も大いに秘めているだろう。その場合、中東の地政学的状況は大いに変ることになるはずで、将来歴史の教科書に残ることとなるではないだろうか。
なお、筆者が感じることとして、日本のメディアが流す情報は、ムバラク政権寄りの情報が大いように思わ、同政権に批判的な情報が日本語で報道されることは少ないように思われる。
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