Samsom Budweiser Bier

「Budweiser」といったら、アメリカのバドワイザーを思い浮かべるのが普通かもしれないが、本家本元のチェコの街チェスキー・ブデヨヴィツェ市の「Budvar」はビール大国チェコを代表するビールである(ブドヴァイサー・ブドヴァー社)。チェスキー・ブデヨヴィツェは、ドイツ語地名ではブドヴァイスといい、それをアルファベットで表記するとBudweis。そこのビールだからBudweiser(ブドヴァイサー)。これを英語よみしてバドワイザーというわけだが、アメリカの、あのバド・ガールのバドワイザーは、全く別物である。個人的には、濃厚な味のチェコのブドヴァイサー・ブドヴァーが大好きである。

同じチェコの街に、Budějovický Měšťanský Pivovar、直訳するなら「ブドヴァイス市民醸造所」というものがあり、ここも負けじと美味しいビールを生産している。SAMSONという緑のラベルのビールがその代表で、ブドヴァーより更にホップの苦みの効いた濃厚な味がするビールである。世界各地に輸出されているわけでもなさそうで、どこでも手に入るという類のものではないのかもしれないが、近所のBilla(スーパー)では1本(500ml)54セントで売っているし、ピルスナータイプでありながらどっしりとした味がするので、割と好んで買ったりしている。

ビールというとどうしてもドイツのイメージが強いけれど、キリンビールのデータによれば、チェコは一人あたりのビール年間消費量が世界一のビール大国(約150リットル)。オーストリアも負けじと5位(約100リットル)であり、ビール大国である(ちなみに、2位アイルランド、3位ドイツ、4位オーストラリア)。この2つの国には、大手の超巨大ブリュワリーこそないけれど、美味しいビールを造っている地元のブリュワリーがたくさんあるのだ。オーストリアの大きめのところだけとってみても、ウィーンにはOttakringer、ニーダーエスターライヒにはZwettl、シュタイアマルクにはGösserやMurauer、ケルンテンにはHirter、オーバーエスターライヒにはZipferやEggenburg、ザルツブルクにはStieglといった具合に、たくさんのブリュワリーがある。

これまで、いろいろ飲んできたつもりでも、実はあんまり知らないブリュワリーが多いんじゃないかと、最近になって思うようになってきた。なんだか知ったつもりになっているだけで、実はオーストリアのビールについてなんて、ろくすっぽ知らないんないかという気がするのだ。Zwicklが何者かを知ったのだって最近だ。

そういうわけなので、これからもビール開拓を続けようと、決意を新たにしたのであります。前々から、新たなビールを飲んだら、写真に収める、という目標を全く果たせていないので、この点は反省かな。

Lingua Anglica, Englisch, Ti?ng Anh, 英?, 英語

自分からこんなことを書くのも、特に日本的には厚かましいとは思うんだけれど、日本人の非ネイティブとしては英語はまあよくできる方なんじゃないかと思う。別に読んだり書いたりするのが早いわけではないし、文法間違ったりはよくやってるけど、だからといってコミュニケーションで困ったりすることは、まあまずない。周りはドイツ語圏だけれども、日常英語で喋ることはやっぱりおおいし、一番使っているのは実は英語なんじゃないかと思う。なんだかんだヨーロッパや世界各地からの留学生との間ではおおむね共通語になっているし、公的な場面でも英語訳はたいてい用意してあったりする(公共系だと他には、チェコ語やスロバキア語、イタリア語、スペイン語、ロシア語、セルビア語、トルコ語などが多い)。

その一方で、ドイツ語圏に居る割りには、ドイツ語はずいぶんずたずたである。日常生活のコミュニケーションには困らないのだが、複雑なことを表現したりするにはほど遠い。またボキャブラリーも貧弱だ(いや、英語だって日本語だってボキャ貧ですよ)。まあ確かに駅で切符買ったりパン屋でパンを買ったり保険局で健康保険に加入手続きをしたり、大学で同僚Kollegeとちょっとしたジョーク飛ばしたりはできるけれど、だからって自分の研究計画をドイツ語で書けといわれたら、辞書首っ引きでそれなりの体をなした文章は書けるけれども、ネイティブ・チェックをしてもらうと、真っ赤になって帰ってくるのが常だ。

さて、この2言語を使い分けていて、面白いことを発見した。英語ができることをほめられることはまずないのだが、ドイツ語が「ある程度」できることをほめられることは割とあるのだ。「You speak English very well.」なんて言われることはきわめて希だけれど、「Du sprichst sehr gut Deutsch.」と言われることはままある。

一つには、ここがドイツ語圏であるというのが理由だろう。さらに、英語が世界中で広く使われているのに対して、ドイツ語はドイツとオーストリア、スイスの一部でしか使われていないのだから、ドイツ語を母語とする人がドイツ語をしゃべれる外国人を見てより容易に嬉しくなる、という可能性だってあろう。

しかし、どうやらこれ以外にもう一つ面白い現象があるのではないか、と最近思うようになってきた。というのは「人はある言語がモノになっている人に対して、その言語が操れることをほめることはほとんどない」というものではないだろうか(自分で言うのも恐縮だが、自分が英語がモノになっていないと言ったら怒られるだろうから、モノになっていることにするが。)。しかし、「人はある言語を習得途上にある人に対しては、その言語がしゃべれることをほめる」というのもあるのではないだろうか。この2つをひっくり返せば、「外国語が上手なことをネイティブにほめられたら、それはまだまだ伸ばす余地が大きい」ということなのではなかろうか、ということである。逆に「外国語が上手だとネイティブにほめられたら、そのネイティブは実はまだ下手だと思っている」と言うこともできるかもしれない。

正直なところ、オーストリア訛りの英語はなかなか理解しにくい。ドイツ語を母語とする人の英語はドイツ語から翻訳したような癖が少しあるし、オーストリア訛りのドイツ語風に英語を発音をされると何を言ってるのか解らないことがある。こういうのが続くと、自分の英語が実は全然ダメなんじゃなかろうかと不安に思うことも多々あるのだが、一方でアメリカやイギリス出身で英語を母語とする人の機関銃のような話しでも速記しろと言われたらできそうな気がするので、やっぱりこれは杞憂であろうかと思ったりもする。そんなことを考えている中で出てきたのが、上の仮説だ。

別に検証したわけでもなんでもないので単なる直感なのだが、こういう法則があるとしたら、自分の言葉の上達レベルの参考になったりするんじゃかろうか。そして、(不覚にも)「日本語がお上手ですね」なんて言ったりしたら、それは相手の日本語があんまり上手いと思っていない証拠なんじゃないか、と思ったりするのである。まあ、あくまで仮説だから、本当にそうなのかどうかは検証してみないとわからないけれども。

Simon Rattle + Wiener Philharmoniker and Fabio Luisi + Staatskapelle Dresden

日曜のウィーンフィルの定期演奏会(サイモン・ラトル)と、今日のドレスデン国立歌劇場(ファビオ・ルイジ)で楽友協会に行ってきた。なんか再来って感じかもしれない。ラトルはハイドンの交響曲の間に現代音楽的なチューンを挿入、ファビオ・ルイジは構成のコンセプトはよくわからなかったけどブラームスの交響曲4番をやるというので行ってみた。

とりあえず、立ち見席には、見覚えのある人たちがいっぱいいた。係の人も見覚えがある人だった。クロークの人が代わったかなあ。単に気のせいかもしれない。

音楽はというと、ラトルの方は完璧といってもいいんじゃないかっていうハイドンに、現代音楽的チューンが不思議に挿入されていた感じ。オックスフォード・シンフォニーが特によろしかったっす。ルイジの方は、まあ本拠地じゃないから仕方ない面もあるとはいえ、ちょっと全体的にボリュームが大きすぎた気がするなあ。繊細な弦楽器の音がつぶれたりしていた気がする。あと妙にティンパニーが張り出していた気が。とはいえそりゃ上手かったですよ。

それにしても、今日気になったのは、右斜め前にいた、言葉から察するに非北京語圏の中国系の人だと思うんだけど、最後の方うるさかったなあ。後ろの(英語の発音から察するに)アメリカ人らしき集団ももちょっとうるさかった。やっぱ椅子がある方が周りの聴いている態度はいいかなあ。でも昔両親が来たときにウィーンフィルの演奏会に行ったら、目の前にいたツアー客と思しき日本人団体の中には、スケッチブックに指揮者(ロリン・マーゼル)の似顔絵書いてる人がいたからなあ・・・・たまたまだろうか。

MySpace, Taggedはやめました。

MySpaceとTaggedのアカウントは閉鎖しました。普段使っていなかったのと、そもそも多くのSNSを使っていても余り意味を感じなかったので。mixi, Facebook, StudiVZを中心にしていこうと思います。とりあえずご報告でした。

WordPressを導入。

今回、これまでのtDaiaryにかわって、新しくWordpressを導入しました。まだ導入したばかりなのでデフォルトのまま使ってみますが、おいおい整備していきます。

以前の記事は、 http://www.shibatchi.com/blog_old/ で読むことができます。

tDiaryを動かしている、間借りしているサーバーのOSが、DebianからCentOSになったのが1年ほど前なんだけど、CentOSの文字コードutf-8にtDiaryが対応し切れていなくて、結果的にRSSが上手くはき出せない状態が続いていたのです(1年も放置してごめんなさい)。このせいで、mixiと連動できなかったり、RSSを使っていた他のものとも連動させられなくなってたんですよね。で、tDiaryもなんだかイマイチに思えてきたし、数ヶ月あれこれ考えた末、tDiaryからWordpressに乗り換えてみようと思うに至ったわけです。古い記事の移行も考えたのですが、手間がかかるので、やめました。

ということで、しばしWordpressを使い続けてみようと思います。